Eulerの公式を高校数学の積分問題で使ってイキる

みんな大好きEulerの公式

\displaystyle e^{ix}=\cos x+i\sin x

を使えば,

\displaystyle \int e^x \sin x dx=\text{Im}\int e^{(1+i)x} dx

\displaystyle=\text{Im}\frac{1}{1+i} e^{(1+i)x} +\text{Const.}

\displaystyle=\text{Im}\frac{1-i}{2} e^{(1+i)x} +\text{Const.}

\displaystyle=\frac{1}{2} e^x(\sin x-\cos x) +\text{Const.}

このように一見簡単なのですが,いざ本格的な

\displaystyle \int x e^x \sin x \cos x dx

のような積分を同じようにやろうとすると逆に面倒くさいことになります.わざわざ複素数の話に持ち込んで自由度を増やしているので,単純に項が増えて,大変になるということですね(笑)最終的な答えは実部,或いは虚部を取り出さないといけないのでそれが物凄く大変です.

 

しかし,この「実数に戻して答えなければならない」という縛りがなければ三角関数複素数表示というのは非常に有用で,大学ではこれをしょっちゅう使います.